プロポリスは、ハチミツやローヤルゼリー同様にミツバチが作り出すものです。
日本では、「蜂ヤニ」として知られているプロポリスですが、ミツバチがさまざまな
樹木から集めてきた樹脂を、唾液と共に噛み続けてワックス状にした原塊と呼ば
れる物質が原料になります。
樹液には木自身を守るために、複雑な成分で抗菌力を保持しています。
この抗菌の力をミツバチは有効利用しているのです。
例えば、入口や巣の通り道はこのプロポリスで作られています。
そうすることで巣の内部を無菌状態に保つことが出来ます。
自然発生する巣、私たち養蜂者の作る巣箱には非常に沢山のミツバチが集団
生活しています。
文字通りの過密世帯であるミツバチにとって、たった一つの悪い菌が巣に持ち
込まれるだけで、集団的に感染してしまうことは人間の世界と同様です。
ミツバチは、入口や巣の内部の通路にプロポリスを塗り、ミツバチ自身の体を
プロポリスと接触させることで有害菌の滅菌を行うという知恵により長年の繁
栄を行っているのです。
ちなみに天然のプロポリスは、ローヤルゼリーやハチミツと違ってごく少量しか採ることが出来ません。
約4万匹~5万匹ほどの巣からは、年間にわずか40グラム~50グラム程度しか採取できないものです。
またもちろんプロポリスは、人工的に増量したり合成することができない貴重なものなのです。
プロポリスには、フラボノイドを多く含まれています。
フラボノイドは神経をリラックスさせる抗ストレス作用や抗菌作用など多くの作用が注目されています。
老化の原因となるといわれている過酸化脂質の増加を抑える作用があります。
またフラボノイドの一種であるケセルチンは、ガンの温熱治療の効果を高めるとも言われています。
プロポリスに含まれるフラボノイド量は柑橘類よりも多く、種類も豊富です。
また、フラボノイドに含まれるビタミンPは、ビタミンC(ハチミツなど)と併用すると、血管を丈夫にする
作用やウイルス感染、リウマチなど多くの病気に効果があることがわかっています。
1986年よりA.F.S.M社はブラジル内でのプロポリス原塊の買い付けを行っています。
株式会社TCN社の役員でもあります辻 重は、1965年3月東京
農業大学農学部に在学中1年間ブラジル連邦共和国に熱帯
農業の調査実習に大学より派遣されアマゾン地域全域を含む
ブラジル国全土を踏破、帰国後ラテンアメリカの魅力にひかれ、
大学卒業と同時に再度単身ブラジル国へ渡航、永住権を取得
し以来30年間以上にわたり現地の一次産品の日本向け輸出
を行ってきました。
プロポリス原塊もそうした産品の一つです。
A.F.S.M.社はブラジルのリオデジャネイロ市に本社を有する弊社株式会社TCNの母体であるテクノート
社長の実兄が経営する企業です。
A.F.S.M.社は現地にて1986年よりプロポリス原塊の本格的な買い付け、輸送業務を行ってきました。
日本向けプロポリス原塊の輸出量は、ピーク時で年間10トン以上に達しており、その輸出量は日本の
ブラジル産プロポリス原塊総輸出量の60%以上の供給を担当し、また現地養蜂農家に太いパイプ
を維持しております。
一例では、1990年A.F.S.M.社スタッフの懇身的な貢献より南部ミナスジェライス州養蜂組合の設立が実
現されました。
弊社のプロポリス原料は、高品質のプロポリスが取れるブラジル
国ミナスジェライス州を中心とする地域の養蜂場より、直接買い
付けています。
これらの地域で少量ずつ集められた原料は、不純物等を丁寧に
手作業で取り除かれた後、摂氏マイナス30℃のフリーザーに1週
間ほど入れて、その後、速やかに航空貨物として弊社に輸出され
ます。
弊社のプロポリス原塊の買い付け基準は「生産地域が南緯20~
23度、西経43~47度内であることです。
この地域にあたるのがミナスジェライス州であり、ミナス州産のも
のだから買い付けているわけではありません。
その他の地域でも非常に香りがよく極めて良質なものがとれるこ
とはもちろんあります。
まず、原塊がもつ固有の芳香を嗅ぎおおよその起源植物と鮮度の判断をし、そして口に入れ咀嚼し飲み込む
までの間で全ての買い付け条件をクリアーするか否かを判断する必要があります。
それはプロポリスには強い麻酔作用があるためで瞬時に見分けなければ、味覚、嗅覚器官が麻痺してしまい
やり直しはすぐには出来ず感覚が元に戻ってくるまでのある程度の時間がかかってしまう事にあります。
酒類の味利きと共通した熟練とそれ以上の瞬間的な感覚の鋭さと集中力が選別にもとめられています。
測定器や試薬を用いて酒の良し悪しを判断出来ないことと全く同じ事がプロポリスにもいえます。
こうした経験に基づいた職人感覚をもって選別された原塊が、日本国内の抽出メーカーに送られ彼らが最重要
視する、フラボノイド類、その内のケルセチン含有率といったことが研究室で分析される事になります。
プロポリスは大きく分類して、3つの抽出方法があります。
・アルコール抽出法…もっともポピュラー
・水抽出法
・グリセリンを使って抽出する方法
アルコール抽出法によるものに比べて、水やグリセリンを使用する方法で抽出したプロポリスは、飲みやすくなるのが特徴です。
しかし、古来より行われているアルコール抽出法の良いところは、
1.溶剤のアルコールそのものにも滅菌力があること
2.製品化されたものが半永久的で、かつ安全度が高いということ
であり、プロポリスのように樹脂から由来の原料で、その樹脂成分の溶解剤にはアルコールが最も適していると
考えています。
わたしたちのプロポリスは、Brix濃度20~30%程度の一般市販品と比較して、2倍以上のプロポリスを使用し、もっとも効果を発揮するアルコール抽出で約1年間かけて抽出します。
※当社のプロポリス液は、重量比でプロポリス原塊35対エタノール65の割合で混合し、安全な無機質容器を
使用して抽出しています。(約53%強の原料使用率)
ブラジルで瓶詰めされた製品はブラジル農務省検定合格品の高濃度高品質プロポリスなどとブラジル国政府
が保証をしたかのようなキャッチフレーズのもとに発売されます。
ブラジル農務省検定マーク S.I.F.(Servico de Inspeccao Federal)は既得している業者の名義を借りれば、誰が何処でどのような製造をしても、何の検査もなくマークを好きなだけ貼り付ける事ができ輸出も自由に出来てしまう、大変ずさんなものなのです。
このS.I.F.は農務省が定める食品衛生上の規定に従った設備で生産される産品についてのマークですが、基本的な生産設備があればどの会社でも取得できますし、輸出に対しても何の検品もなくフリーで送り出されます。
それに生産設備に対するその後の検査もほとんどなく、また仮に何か問題があったとしても、ブラジルという国
はお金次第で物事が即解決してしまう日本ではとても想像出来ないある面では大変な後進国です。
ですからS.I.F.については、事実上日本で宣伝されているように、厳格で安心出来るというシンボルでは全くあり
ません。